なぜWebエンジニア志望者にPHPを勧めるのか

さまざまなプログラミング言語がある中、『なぜ入門用言語にPHPを勧めるのか』を説明したいと思います。
結論を述べますと、『案件数が多いためとりあえず仕事にありつける可能性が高い』ためです。
ひとまずWeb開発業界に入ってしまえば、別の言語を勉強できる可能性も広がっていきます。(それぞれの技術の根底にある考え方は応用できるので、最終的には学習速度がどんどん上がり、なんでも使いこなせるようになります)
参考までに、以下にプログラミング言語を比較する情報をまとめました。
(2016年4月調べ)

プログラミング言語ごとの案件数について

参考までに今回は、ランサーズというソーシャルワーキングのマッチングサイトで、主要なWeb系LLの3種(PHP/Ruby/Python)をそれぞれ集計してみました。(システム開発のカテゴリにテキスト検索した程度ですが)

言語 該当件数
PHP 3,245件
Ruby 228件
Python 85件

このように、PHPがダントツ一位です。
もちろん、上記のデータ=実際の開発市場での案件数と考えるのは早計ですが、ひとつの参考になるのではないでしょうか?

プログラミング言語ごとの年収の違い

以下によると、PHPエンジニアの平均年収は第6位のようです。

BIZREACH プログラミング言語別 平均年収ランキング

それぞれ私見のコメントを添えていきます。

1位 Python 651万円

機械学習などのハイレベルな用途に使うため、年収も上がるのでしょうか。(googleもPythonをメインに使っているようです)
Tensorflowやcaffeなど、主要な機械学習のライブラリなどは全部Pythonです。その他にも、科学寄りなライブラリや先端的なライブラリは、Python向けのものが多い印象です。
Webアプリケーション用のフレームワークもありますし、海外では人気がありますが、国内での就職を考えると不利な面があると思います。

2位 Perl 633万円

歴史のあるライブドアなどの開発会社が使っている印象です。Perlを使っているエンジニアの年代も高めでしょうね。
Perlは汎用的な使い方ができますが、Web開発だけで考えると、初学者にあえてお勧めはしません。

3位 Ruby 606万円

Ruby on Railsの生産性に注目されており、若いエンジニアに人気です。
PHPに並ぶお勧め言語です。しかしRuby on Railsありきです。
『先にフレームワークの構造などを説明しないと本質的な話ができない』という状況になるため、当サイトではPHPを教材に選びました。

4位 C言語 597万円

基本的には企業向けのシステムや、組み込み機器向けのイメージがありますが、Web開発でも使います。(今回の年収については、どういったジャンルのエンジニアが対象かは分かりませんが)
たとえばPHPやApache自体はC言語で書かれていますので、深いレベルでの動作を確認する際は、ミドルウェア自体のソースコードを見ることがあります。
また、Webサービスの高負荷な処理をピンポイントでC言語にして、高速化を図る場合もあります。
C言語の文法自体は難しくありませんが、『メモリの扱いが難しい』『OSに密接なデプロイメント概念(コンパイルやリンクなど)を覚える必要がある』『LLに対してデバッグがしづらい』などという理由で、Webエンジニア志望者に第一歩からお勧めすることはしません。

5位 Javascript 555万円

node.jsを除外すれば、基本的にはフロントエンド領域の言語で、サーバサイドプログラミングとは別種のものとなります。
Webエンジニアがサブ的なスキルとしてJavascriptを学ぶケースが多いと思います。
もし、Javascript一本でやっていくなら、UI/UXやデザインなどの、クリエイティブ方面の知識も必要となります。

6位 PHP 538万円

案件の数が多く、エンジニアの母数が多いだけに様々なレベルの人が混在しています。良くも悪くも、間口が広いゆえのことです。

以上のように、PHPエンジニアの年収は高い方ではないようです。まずはWeb業界へ入るためのとっかかりとしてPHPを学び、引き続きより専門的な技術を習得していってはいかがでしょうか?

プログラミングごとの情報量

参考までに以下のような、情報量に関する調査を行ってみましたのでご覧ください。

googleで「プログラミング *言語名*」で検索

言語 該当件数
PHP 約 16,000,000 件
Ruby 約 14,600,000 件
Python 約 461,000 件

Amazonの「コンピュータ・IT」カテゴリで「web *言語名*」で検索

言語 該当件数
PHP 451件
Ruby 106件
Python 59件

以上のようにPHPは案件数が多いこともあり、『ネットや書籍での情報を多く入手できる』『相談できる人が多くトラブルを解決しやすい』という特徴があります。

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